トラブル事例

クレジットカード式公衆電話

空港には必ずといっていいほど公衆電話がある。しかし、クレジットカード式公衆電話の使用はやめた方が良い。

  • 法外な料金請求

以前、タイのスワンナブーム空港内にて、必要に迫られてクレジットカード式の公衆電話を使用した。そのときは電話のかけ方が間違っていたからか、相手につながることはなかった。

その後、時が経ってクレジットカードの請求書をみたところ、よくわからない請求が記載されていた。請求額は5,030円。請求書の項目欄には、「KOKUSAI TSUWA THAI」との表記があった。これをもとにネットで検索してみると、ある会社が運営している詐欺公衆電話の請求らしいということが分かった。法外な請求額の大部分は、通話料ではなく、接続手数料という名目で取られていた。

このクレジットカード式公衆電話でのトラブルは、空港だけではなく、ホテルでも発生している。さらに、タイだけではなく、世界中で起こっているようなので気をつけたい。

  • 異議申し立て

詐欺に金を取られるのが我慢ならなかったので、対策を考えた。その対策が異議申し立てである。クレジットカード請求におかしな項目がある場合は、クレジットカード会社に異議申し立てができる。その異議申し立てが正当なものであれば、その請求を無効にすることができる。

異議申し立てのため、クレジットカード会社に電話をし、不正な請求があることを伝えると、後日異議申し立て書が郵送されてきた。その異議申し立て書にことのてんまつを書いて返送すると、クレジット会社がその請求について調査をしてくれた。クレジットカード会社が詐欺公衆電話会社に、私の書いた異議申し立てについての反論を要求したが、無視されたそうだ。そのため、私の異議申し立てが通り、請求が無効になった。不正な請求項目に気づいてから、返金まで約 3 ヶ月であった。

現在、この詐欺公衆電話会社でトラブルが多発したことから、数年前にクレジットカードブランド JCB から取引停止にされている。しかし、いまだにこの電話会社は詐欺行為を続けている。異議申し立てから返金まで手間と時間がかかる。そのため、被害者が抗議するのをあきらめるぐらいの値段設定にし、悪銭を稼いでいるのだろう。被害者が面倒と思わずにきちんと異議申し立てをし、金を稼げないようにすることが、詐欺会社を潰す一番の方法だ。

クレジットカードは海外旅行において、現地通貨の引き出し、買い物、デポジットなどに利用できる必需品である。トラブルを防ぐため、クレジットカードを即停止するための緊急連絡先を持ち歩くこと、クレジットカード決済は目の前で作業してもらうこと、レシートの金額をその場で確認することは実行していた。しかし今後は、値段のはっきりしない場所では使用はしない、ということも加えたい。あとで思い出すと、クレジットカード式公衆電話には値段がはっきりと書かれてなかった。

ブッダエアライン

利用しない方が良い。予約などの管理もずさんだし、2011 年 9 月には墜落もした。

  • ネパール国内線の航空会社。Webで購入したがチケットが届かず。催促してもなしのつぶて。実際に、現地の空港窓口に行くと、ちゃんと調べもせずに、予約はないと言われた。にもかかわらず、クレジットカードで料金の引き落としのみされていた。
  • 航空券の販売元である Budda Air travel の担当に、何度か返金するようにメールを送った。返金されるのに一カ月ぐらいかかった。
  • 2011年9月25日エベレスト遊覧飛行中に墜落。乗員乗客 19 名全員が死亡。日本人 1 名が含まれていた。

怪しい社長

正月休みの最終日の夜明け前、帰国便の出るバンコクのスワンナブーム空港に到着した。乗っていたタクシーを降り、建物内に入ると、中年の男性に中国語で話しかけられた。その男性は、さかんに名刺を渡そうとする。受け取ってよく見ると、そこには总经理(総経理)、つまり社長とかいてあった。話を聞くと北京で酒の販売をしているという。

「社長」は、その後も中国語でまくしたててくる。私は中国語はほとんど分からない。そのため、我是日本人(私は日本人です)というと、理解したのかしゃべるのをやめた。すると、どこからともなくその「社長」の娘ぐらいの年齢の女性が出てきて、英語で話しかけてきた。「社長」は航空券とお金をなくしたため、帰国できない。お金を援助してくれないかと。そこで、いくら必要なのか訪ねると、1 万元だという。ざっくり 1 元= 12 円として、12 万円だ。

私は頭の中で計算した。ここバンコクからは格安航空会社 AirAsia がアジア各国に路線を持っている。バンコクから北京行きの AirAsia 直行便はない。しかし、例えばクアラルンプールからは北京近郊の都市、天津に路線があったことを覚えていた。私は旅行前にいろんな路線の値段を調べていた。それによると、バンコク-クアラルンプールに 1 万円、クアラルンプール-天津に 1.5 万円、多く見積もっても 5 万円で足りるだろうと思った。そもそも、彼らはなぜか中国通貨の元で欲しいと言ってきた。ここタイで航空券を買うのなら、必要なのは当然タイのバーツであろう。

とにかく、彼らは旅行者から金をだまし取ろうとしている。そして、1 万元というのは、とりあえずキリの良い数字を言っているのだろうと思った。そのため、お金がないと言って立ち去ろうとした。すると、女性がムッとした顔で私の手から「社長」の名刺を奪い取った。私はその瞬間、彼らは詐欺だと改めて確信した。私が立ち去ると、彼らは他のターゲットを探し始めた。

旅行者の中には、ほんのごく少数だろうが本当に貴重品をなくしたり、盗まれたりして困っている人も存在する可能性はある。しかし、我々はこの連中のような奴らがいることも知っているため、支援を打診されても警戒して助ける事ができない。その結果、そういった本当に助けが必要な人に援助が届かなくなってしまう。そのため、こういう連中は詐欺を働くことと合わせて 2 重の意味で許せない。他の旅行者が被害に遭わないように、その二人に張り付いて声をかけられる旅行者に警告をしようかとも思った。しかし、時間の余裕がなかったので、そのまま搭乗手続きをすまし、手荷物検査へと向かった。

この手の連中には旅をしている中で何度も遭遇してきた。しかし、スワンナブーム空港でこのような連中に会うとは思いもよらなかった。今回は連中のおかげで嫌な気分のままタイを出ることになってしまった。

safety/trouble.txt · 最終更新: 2013/03/30 14:27 (外部編集)
www.chimeric.de Valid CSS Driven by DokuWiki do yourself a favour and use a real browser - get firefox!! Recent changes RSS feed Valid XHTML 1.0